
(エコドライブ10のすすめ(10))
市街地や郊外を問わず、交通の妨げになるような違法駐車。交通渋滞を引き起こす要因になり、NOx、PM、CO2の排出量を増加させる原因にもなります。他の車が違法駐車しているからといって、自分の車もその中の1台にならないように心がけましょう。
交通状況について、比較的道幅が広く、信号機のない違法駐車の多い一般道で、計測装置を載せたディーゼル車を使い、エコドライブ効果の走行調査を行いました。
まず、違法駐車のない道路と違法駐車のある道路での走行状況を比較すると、違法駐車のない道路では安定して走行しています。一方、違法駐車のある道路では、駐車車両の急な割り込みを回避したと見られる急ブレーキ(強い減速)とその後の加速が見られます(図11-(1))。この時の違法駐車のある道路状況でのNOxとCO2の排出量は、再加速時に急激に高くなっています(図11-(2)(3)(4))。また、違法駐車が多い道路と違法駐車のない道路を比較すると、違法駐車のない道路での排出量はNOxで54%、CO2で63%の排出量の低減が確認されました(図12)。
違法駐車のない道路では、交通状況が把握しやすくなり、駐車車両の突然の割り込みや急発進に対応できるため、安全運転にもつながります。また、決められた場所に駐車することで渋滞を緩和し、NOx、PM、CO2の排出量を低減することができるのです。
注1) 試験車両は、4t積ディーゼル車です。
注2) PMについては、DPF装着により排出量が微量のため、グラフ化していません。
信号機がなく、違法駐車が多い比較的広い道路で調査しました。