二酸化硫黄(SO2)などの硫黄酸化物(SOx)は、石油や石炭など硫黄分が含まれる化石燃料が燃えるときに発生し、ぜん息や酸性雨の原因になります。
日本では、SOxによる大気汚染は、高度経済成長の時代(昭和30~40年代)に大量に石油や石炭を燃やしたことで急激に悪化しました。その後、さまざまな対策や規制を設けた結果、硫黄酸化物(SOx)の濃度は減少してきています。なお、硫黄酸化物(SOx)は大気中で硫酸(H2SO4)に変化し、これが酸性雨の原因の一つになっていることがわかっています。
硫黄酸化物(SOx)の排出を減らすための技術には、あらかじめ燃料に含まれる硫黄分を取り除く燃料脱硫や、燃焼ガスから硫黄酸化物を取り除く排煙脱硫などがあります。