大気環境の情報館

私たちのくらし:森林・植物

2000年から2010年までの10年間に、世界全体で約520万haの森林が失われました。2010年時点での世界の森林面積は約40億haで、地球の陸地の約31%です。(※)

一時に比べると、いくつかの国では保護活動によって森林減少がスピードダウンしていますが、熱帯地域での減少になかなか歯止めがかからないのが現状です。熱帯地域には地球上の動植物の約半数が生息しているため、それらの絶滅や生息環境の悪化が心配されています。

熱帯林が減ってしまう原因は、農地への転用、焼畑移動耕作(主に熱帯林で、木を伐採し、燃やすことで畑を作る農業の方法)、薪炭材(薪などの燃料)を伐採し過ぎることなど。背景には、人口増加や土地制度の問題など、各国のいろいろな問題がからんでいます。

森林は植物の集合体です。植物は、光合成によって二酸化炭素(CO2)を吸収することで、温室効果ガスのひとつである二酸化炭素を減らし、地球温暖化を抑える力を持っています。また、植物には、窒素酸化物(NOx)や硫黄酸化物(SOx)などの大気汚染物質を吸収するはたらきがあることもわかっています。大気の環境を守るためにも、わたしたちは植物を大切にし、森林が減るのを防ぐ努力をしなければなりません。

※ FAO(国連食糧農業機関)2010年の報告による。

光合成のしくみ

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