調理にあたってのポイント ―はじめにお読みください―
このコーナーでは、鶏卵、牛乳、小麦のアレルギーのある子どもが、家族と一緒に身近な食材で楽しめるレシピを紹介しています。
材料について
すべてのメニューで鶏卵、牛乳、小麦を使用していません。
- 鶏卵、牛乳、小麦の替わりとして使用する食材の調理のポイントなどを、レシピごとに示しています。
- 一部のレシピでは、鶏卵、牛乳、小麦が解除になった場合の「代替レシピ」もご紹介しています。
- 米粉は、上新粉でなく、製菓用米粉(微細米粉)を使用しています。米粉の種類によって水を吸う量と粘りの度合いが異なるため、焼き菓子などは仕上がりが違ってきます。米粉を溶かしたやわらかい生地は、時間がたつと水と分離することがあります。生地に水を入れたら、手早く調理をすませましょう。
米粉調理のポイントについて、詳しくは米粉調理のポイントをご参照ください。
- 豆乳は含まれている大豆固形成分の割合などによって、「豆乳(無調整豆乳)」「調製豆乳」「豆乳飲料」に分類されています。本レシピでは、基本的に「豆乳」を使用していますが、製品によって味が異なるので、料理に合わせて選びましょう。
また、乳製品を使用していない「豆乳ホイップ」も市販されています。生クリームと同様に、泡立ててケーキのデコレーションなどに使うことができます。
- アレルギー用ミルク(牛乳アレルゲン除去調整乳)を使ったレシピも紹介しています。
- 鶏卵、牛乳、小麦以外にもアレルギー症状の原因となる食物は多種あります。子どもの原因食物を知り、それぞれの症状に合わせて食材や調味料を選んでください。
分量について
- 原則として大人2人分と子ども1人分を合わせた分量を示していますが、おやつはつくりやすい分量、離乳食は1食分です。
- 子どもの分量は3歳児を目安に考えています。子どもの年齢に合わせて加減してください。
- 写真は基本的に大人1人分の盛りつけです。子どもには、大人の半分量で盛りつけます(おやつ、離乳食を除く)。
- おやつは、子どもの場合、1回に100kcal(キロカロリー)程度を目安に与えましょう。
調味料について
みそ・しょうゆについて
- 小麦や大豆アレルギーであっても、通常のみそ・しょうゆは使用できることが多いです。症状に応じて医師と相談し、子どもに合ったものを使いましょう。
- しょうゆやみそは地域によって味や食塩濃度が異なります。一般的に西日本は甘味が強いもの、東日本は食塩濃度が高いものが多い傾向にあります。また中部地方ではうま味の濃い豆みそが使用されています。ご家庭によって適宜調節してください。
- 大豆や小麦を使用せずに、米や雑穀、豆でつくったしょうゆやみそには、塩味を強く感じるものがあります。だしで割る(薄める)などして調節してください。
だしについて
削りぶし(かつおやさばなどの魚が原料)や昆布、干ししいたけ、煮干しなどがよく使われます。単品で使うこともできますが、2種類使うことでうま味を強く引き出すことができます。そのほか貝類や骨付き肉、野菜からもだしをとることができます。
このコーナーでは「だし汁」と書いてある場合、削りぶしと昆布のだしを使用しています。
だしの素、スープの素、パックだしについて
忙しいときは少量ずつ使えて便利です。湿気をきらうので密閉容器で保存します。小麦、乳糖を含むものがあるので表示を確認しましょう。
材料の分量について
- 材料の分量は、買い物や料理をするときにわかりやすいように「にんじん1本」「じゃがいも1個」のように目安の単位で示しています。とくに指定がない場合は、中サイズのものです。
- 目安量がわかりにくいものは、重量(g)を( )内に示しています。
カップ、スプーンについて
- 材料の分量は以下のとおりを示しています。
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- 1カップ
- 200ml(ミリリットル、以下「ml」と表記)(200cc(シーシー、以下「cc」と表記))
- 大さじ1
- 15ml(15cc)
- 小さじ1
- 5ml(5cc)
- 小さじ5分の1以下
- 少々
電子レンジ、オーブンについて
- 電子レンジは機種によって加熱時間が異なります。仕上がりの状態を確認して時間を調整してください。
- オーブンは、温度設定が同じでも、電気やガス仕様など、機種によって生地への熱伝導が異なります。温度や時間を調節して、生焼けにならないように十分加熱してください。
包丁について
- 包丁は柄の部分を握ります。
- 切るときは材料側の指を内側に曲げます。包丁は真下に押すのではなく、前にスライドさせるように切ります。
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ピーラー、キッチンばさみ
- ピーラー、キッチンばさみ
- 皮むきは、包丁以外にピーラー、材料切りにはキッチンばさみも使えます。
切り方
くし形切り
トマトや果物など丸いものを均等に、放射状に切ります。
いちょう切り
丸い素材のものを半分、さらに半分に切り、切った面を薄切りします。
細切り
薄切りや斜め切りにした材料を、端から細く長く切ります。
みじん切り
材料を2~3mm(ミリメートル、以下「mm」と表記)角に細かく切ります。これよりも大きめの場合は「粗みじん切り」といいます。
粗みじん切り
材料を、みじん切りよりも少し大きめの3~4mm角に切ります。
千切り
薄切りや斜め切りにした材料を、端から細切りよりもさらに細く切ります。1~2mm角、4~5cm程度の長さが目安。
薄切り
材料を、1~2mmの厚さに切ります。
ぶつ切り
材料(魚や鶏肉など)を、形にこだわらず、大きめに切ります。ただし、大きさは同じぐらいになるようそろえます。
斜め細切り
細長い材料(長ねぎやきゅうりなど)を、斜めに細く切ります。
小口切り
細長い材料(万能ねぎやわけぎなど)を、端から5mm程度に薄く切ります。
輪切り
切り口が円形になる材料を、端から切ります。
拍子木切り
材料を、1cm角、5~6cm程度の細長い棒状に切ります。
角切り
材料を、立方体に切ります。
乱切り
材料(ごぼうやにんじんなど)を、90度ずつ回転させながら、斜めに切ります。ただし、大きさは同じぐらいになるようそろえます。