
三度の食事は、原因食物以外の多種の食物を取り入れて、主食、主菜、副菜、汁物を基本に考えてみましょう。栄養素バランスがとりやすくなります。
下の図は、1日に食べる食品の目安量と献立への用い方例を示しています。食べる量は個人差がありますので、無理をせずに進めましょう。
子どもは食事が楽しみのひとつです。家族で食卓を囲み、喜ぶ姿を思いながら、献立をつくり続けたいものです。
穀類の1日の目安量:約280g(グラム、以下「g」と表記)、
ご飯 子ども茶碗1杯、米粉パン 小2~3枚(食パン6枚切り1枚)、米粉麺(乾)(うどん3分の2玉)
ご飯などの主食へ用います。
魚・肉類の1日の目安量:約40g(卵類25g 卵半分)
魚切り身 3分の2切れ、薄切り肉 1と3分の1枚、ひき肉 大さじ2強、しらす干し、いか、えび、たこ、かまぼこ、ハム、ウインナー(原因食物不使用のもの)
焼き魚などの主菜に用います。
大豆・大豆製品の1日の目安量:40~50g
豆腐 6分の1丁、納豆 小1パック、油揚げ 2分の1枚、枝豆、厚揚げ、きな粉、豆乳など
みそ汁などの汁物に用います。
いも類 豆類(大豆以外)の1日の目安量:約60g
じゃがいも 3分の2個、さといも・山いも・さつまいも・いんげん豆・あずきなど
みそ汁などの汁物やサラダなどの副菜に用います。
野菜類の1日の目安量:組み合わせて200~230g
ブロッコリー・ほうれん草・キャベツ・にんじん・かぼちゃ・トマト・カリフラワー・なす・きゅうりなど
みそ汁などの汁物やサラダなどの副菜に用います。
海藻・きのこ類の1日の目安量:合わせて約10~30g
ひじき・わかめ・こんぶ・もずくなど
干ししいたけ・まいたけ・エリンギ・きくらげなど
みそ汁などの汁物やサラダなどの副菜に用います
牛乳・乳製品の1日の目安量:約250g
アレルギー用ミルク コップ1~2杯、(ヨーグルト 小1個、チーズ 1枚など)
おやつに用います。
果物類の1日の目安量:組み合わせて約150g
みかん 1個・バナナ 1本・りんご・いちごなど
ジュースなどのおやつに用います。
調味料の1日の目安量:油脂類(大さじ1程度)、砂糖(大さじ3分の2)、塩(小さじ2分の1)
食事の栄養素バランスについて詳しく知りたいときには、下記が参考になります。
東京都福祉保健局 東京都幼児向け食事バランスガイド
3~5歳になると、活動量が増えて必要なエネルギー量が1,300kcal(キロカロリー、以下「kcal」と表記)前後と多くなります。大人と比較して1回に食べられる量が限られるため、1日3回の食事に加えて、補食として間食(おやつ)を考えます。パート2-1で紹介している朝・昼・夕食メニューは、平均エネルギー量が1,100~1,200kcal程度摂取できます。また、おやつの摂取量は、夕食への影響を考えて、1回100kcalが目安です。お菓子だけでなく、ふかしいも、果物、おにぎりなどでも補うことができます。
食事は時間を決めて(例:朝食7時、昼食12時、おやつ15時、夕食18時)生活リズムをととのえると、空腹、満腹感を覚えてきます。集団生活に備えて、基本的な生活習慣づくりを考えましょう。また、3歳ごろになるとほぼ乳歯が生え揃い、奥歯でかみ砕けるようになります。しかしかむ力は大人よりも弱いので、様子を見ながら、食材の切り方や加熱具合を加減しましょう。慣れてきたら少し弾力のあるもの、かむと味が出る食材などを取り入れて、かむ習慣を付けるとよいでしょう。