ぜん息などの情報館

Q4-2 アレルゲンについて詳しく教えてください。

A4-2
アレルゲンには、大別して吸入アレルゲンと食物アレルゲンとがありますが、気管支ぜん息の原因としては吸入アレルゲンが最も重要であり、ここでは吸入アレルゲンだけを説明します。室内環境のアレルゲンには、チリダニ、カビ、ペット由来アレルゲン(ネコ、イヌ、ハムスターなど)などがありますが、特にチリダニは最も重要なアレルゲンでぜん息、アレルギー性鼻炎アトピー性皮膚炎などとも密接な関係にあります。ダニの至適発育条件(発育するのに適当な条件)は温度25℃前後、湿度75%前後であり、人の心地よい生活条件と合致しています。適切な環境整備により、ダニの数を減らすと発作予防ができるといわれています。具体的な方法は「部屋の構造と家具はどのようにしたらよいでしょうか?」 「部屋の掃除はどのようにすればよいですか?」 「寝具はどのようにしたらよいのでしょうか?」を参照してください。
カビもまた重要なアレルゲンですが、カビの至適発育条件は温度25~35℃、湿度70~90%とダニの繁殖条件と類似していること、および一部のダニはカビを栄養源としていることなどより、ダニ駆除と並行してカビ除去を行う必要があります。
その他のアレルゲンには花粉、カビ、昆虫類などがあります。最近ではゴキブリがアレルゲンとして注目されています。花粉は風媒花(風の媒介で受粉する花)のことが多く、花粉に過敏な患者さんは開花期に発作を起こしたり、アレルギー性鼻炎やアレルギー性結膜炎、アトピー性皮膚炎が悪化します。

<主な花粉(地域によって多少時期がずれます)>
春:スギ、ヒノキ、シラカンバ、マツ
初夏:カモガヤ、ハルガヤ、オオアワガエリ、スズメノテッポウ
秋:ブタクサ、ヨモギ
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