ぜん息などの情報館

Q5-6 吸入薬はどのように使うのですか?

A5-6

吸入薬の使い方は薬の種類によって異なりますので、以下の説明をよく読んで正しい吸入方法で行ってください。 →正しい方法を身につけよう~吸入薬の使い方

1)フルタイド、キュパールなどの吸入ステロイド薬を吸入する場合
この薬は予防のために定期的に毎日吸入するものです。十分な効果を得るためにも、また副作用をできるだけ少なくするためにも、ぜひ吸入補助具(スペーサー)を使用してください。なお、スペーサーの種類により多少方法が異なりますが、基本的な注意点を下記に述べています。

  1. キャップを取り、容器をよく振る。
  2. スペーサーの中に指示量の吸入ステロイド薬を噴霧する。
  3. 息を十分はき出したのち、舌を下げ、のどを広げた状態にする。
  4. スペーサーの吸入口をくわえ、ゆっくり吸入する。
  5. いっぱいに吸い込んだ位置で息を止め、3秒以上息こらえをする。
  6. ゆっくり息をはき出す。
  7. 4~6の動作をもう一度繰り返す。
  8. 吸入終了後は必ずうがいをしてください。
  9. スペーサーは時々ぬるま湯で十分洗浄してください。

2)サルタノール、メプチンエアーなどのβ2刺激薬を吸入する場合
サルタノールのような交感神経刺激薬は、発作時に非常に効果的です。しかし、(1)発作の程度が重いのに、吸入器を何回も使ってしまい医療機関への受診が遅れてしまう、(2)ぜん息予防の薬(吸入ステロイド薬、抗アレルギー薬、テオフィリン薬、など)の服薬が不十分になって、かえってぜん息が重症化することもある、(3)使用量が正確につかみにくい──などの理由から、使用には注意が必要です。
以上のことをよく理解し、主治医に相談のうえで下記の要領で使ってください。

  1. キャップを取り、容器をよく振る。
  2. 息を十分はき出したのち、舌を下げ、のどを広げた状態にする。
  3. アダプター(吸入口)を歯でかんで口を大きく開ける。
  4. 息を口から深く、ゆっくり吸い込みながら、同時に容器を押し、薬剤を吸入する。
  5. いっぱいに吸い込んだ位置で息を止め、3秒以上息こらえをする。
  6. ゆっくり息をはく。
  7. 次の吸入まで1分以上間隔をあける。
  8. 吸入終了後はうがいをしなくてもよい。ただし、手のふるえなどの副作用の出現する場合や頻回に使用する場合には、吸入後のうがいを励行したり、スペーサーを使用してください。

3)DPI/フルタイドディスカス、パルミコートタービュヘイラー、オルベスコ(吸入ステロイド薬)
粉末状の薬剤が専用の吸入器(ディスカス)にセットされています。

  1. カバーを開けて、「カチリ」という音がするまでレバーを押す。
  2. 吸入器に息を吹きかけないように注意して、軽く息をはく。
  3. 吸入口をくわえ、速く深く息を吸い込む。吸い込んだら、息を止め(10秒程度)、ゆっくりと鼻から息を出す。
  4. 薬のカバーを閉じる。
  5. 吸入後は必ずうがいをしてください。

4)DPI/セレベントロタディスク(長期間作動型吸入β2刺激薬)
円形のホイルパックに入った薬剤を、専用吸入器(ディスクヘラー)にセットして吸入します。パックで4回分量です。

  1. カバーを外し、トレーを引き出して薬をセットする。
  2. トレーを吸入器に戻し、薬を回転させ表示窓の数字を確認する。ふたを立てて、薬に穴をあける。
  3. 吸入器に息を吹きかけないように注意して、息をはき出す。吸入器は水平に持つようにしてください。
  4. 吸入口をくわえ、速く深く息を吸い込む。息を止めて(10秒程度)、息をはき出す。
  5. 吸入が終わったらトレーを引き出し、再び押し戻して、次の番号(残りの吸入回数)を表示させる。
このページの先頭へ