大気環境の情報館

地方公共団体におけるシミュレーションモデルを活用した光化学オキシダント対策の検討に関する調査研究

(課題名)

地方公共団体におけるシミュレーションモデルを活用した光化学オキシダント対策の検討に関する調査研究

(実施機関)

福岡県保健環境研究所

(概要)

本調査研究では、汎用性のあるモデルによる大気汚染シミュレーションを用いた、福岡県を対象とした詳細な光化学オキシダントの予報システムを構築する。
現在、光化学オキシダントに関する予報は、国立環境研究所のVENUSによって行われており、濃度情報が公開されている。本調査研究では、VENUSと同様に濃度を予測するが、対象地域を予防事業対象地域である北九州市と大牟田市を含む福岡県とし、高濃度が予測された場合の越境汚染と地域汚染の判別も含めた主要発生源の種別と割合の推定を行う。さらに、行政施策によって光化学オキシダントの原因物質である窒素酸化物(NOx)・揮発性有機化合物(VOC)排出事業場への排出量削減を要請した場合を想定し、県内排出量を削減した計算を行うことで、濃度低減への効果の試算を同時に行う。
これにより、光化学オキシダント注意報発令時に行政が実施する「ばい煙や揮発性有機化合物排出者に対する削減要請」の判断に資する予報結果を取得することが可能となる。また、予測した濃度情報は、高濃度が予測される場合にホームページで濃度情報を公開する、県民へメールやLINEでプッシュ式の注意喚起をするといった活用方法を検討している。なお、予報結果を削減要請の判断に使用するためには、高い精度が求められる。本調査研究では、誤差の補正機構に機械学習を用いることで、地域や季節等の状況別に、迅速に計算結果の補正を行うことが可能となる。

(外部評価結果及び調査研究報告書)

令和4年度

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