すこやかライフNo.46 2015年9月発行
現場レポート:食物アレルギーのある子どもたちの修学旅行時の食事対応について
京都を訪れる修学旅行生は、京都市内だけでも年間110万人に上ります。小中高校生全体の約4.5%に食物アレルギーがあるというデータ注1に基づくと、府下の旅館・ホテル等は、年間5万人以上もの食物アレルギーの子どもたちを受け入れていると推測されます。こうした状況の下、誤食の可能性をできる限り抑え、受け入れ施設側と子どもを送り出す保護者側双方の不安を解消し、安心して京都観光を楽しめる仕組みをつくることを目的に、「食物アレルギーの子 京都おこしやす事業」は始まりました。
2013年7月、京都府健康福祉部が、医療、栄養、宿泊施設、旅行会社、NPO法人、京都府および京都市の行政(保健・観光・教育)の関係者に呼びかけ、「食物アレルギーの子 京都おこしやすプロジェクト会議」を結成。まず「旅館・ホテルの対応手順書」の作成に着手し、14年3月に公表しました。翌年度にはプロジェクト会議にレストラン・飲食店関係者も加え、今年2月には、手順書を食事提供施設も含めた内容に改訂しています。
プロジェクト会議ではそのほか、受け入れ施設を対象に、相談窓口の開設や食物アレルギーに関する研修会を実施しています。