保育所や学校で発作が起こりやすいのは、掃除の時間や体育などの運動中、修学旅行や宿泊行事のときです。発作の予防対策や緊急時の対応法などについて関係者と事前に相談しておきましょう。医師が記載する「保育所におけるアレルギー疾患生活管理指導表」「学校生活管理指導表(アレルギー疾患用)」が役立ちます。
掃除の時間にはマスクをして、ホコリを吸い込まない工夫をしましょう。またチョークの粉を吸い込んで発作を起こすこともあるため、座席選びや掃除の係などは配慮が必要です。
体育を休まなくて良いようにぜん息をコントロールすることがまず大切です。そのうえで、運動時に発作が起きないように予防するには準備運動をしっかり行うことや冬場はマスクをすることが良いでしょう。また運動する少し前に気管支拡張薬を吸入することも有効です。
環境の変化では思わぬ発作を起こすこともあります。参加にあたり、保育所や学校、保護者、医師が相談しながら準備を進めることが大切です。気管支拡張薬は必ず処方してもらい、発作時の対応を記載したメモがあると役立ちます。また、寝具の上ではしゃいだり枕投げをしたり、キャンプファイヤーや花火の煙なども発作の誘因になることがあるので注意しましょう。
家庭で発作が起きていたり、子どもの様子が普段と違うときは、先生にそのことをきちんと伝えましょう。特に自分で症状を訴えにくい未就学児は家庭での子どもの様子(活気、食欲、睡眠、咳やゼーゼー、呼吸の様子、服薬の有無)について伝えることが大切です。年長児では、苦しいときには我慢しないで先生に伝えるように子ども自身に話しておきましょう。
症状を観察するときのポイントやぜん息発作が起きたときの対応について医師と相談して、保育所や学校の先生に伝えるようにしておきましょう。
特別な配慮を希望する場合に活用されるのが、「保育所におけるアレルギー疾患生活管理指導表」や「学校生活管理指導表(アレルギー疾患用)」です。これらは診断書の代わりになるので医師に記入を依頼します。
もしぜん息がどんな病気でどのような症状があるのかについて保育所や学校の担当者から質問があるようなら、パンフレットを使って説明するといいでしょう。
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