ぜん息などの情報館

Q2 身内の高齢者でCOPD の疑いのある人がいます。本人は大丈夫だの一点張りで病院に行きません。かんたんな診断法などあれば教えてください。

A1
COPDの多くの患者さんは、せきやタン、軽い息切れ程度では病院に受診される方が少なく、実際に病院を訪ねられるときは相当息苦しくなった状態の方が多いようです。また多くの高齢者は、がまん強く辛抱される方が多いようです。COPDは空気の通り道、気道が細く狭窄して換気が悪くなる病気です。一緒に歩いて息が上がりませんか? 平地なら大丈夫でも坂道や階段ではどうでしょうか。また一緒に息を吐いてみて、吐く息が長く続きませんか? 力強さはないけれど、長く息を吐き続けていられる呼気の延長が特徴です。
では、COPDとして病院をお訪ねいただきたい病状をお示しします。黄色いタンが出ているとき、これは気道に、細菌がついて感染を起こしているときです。切り傷が膿んで、膿が出ている状態と同じです。夜間や明け方、あるいは労作時にヒューヒューとのどが鳴っているとき、気管支狭窄が顕著になっています。少し動いても息切れがあるとき、軽い息切れではがまんしがちですが、治療により十分に換気ができるようになるとがまんしていた呼吸困難感を自覚できます。足のむくみがとれないとき、心臓に負担がかかってくると足がむくみます。足を上げて寝てもひかないときは要注意です。
以上は、急性増悪といわれる状態でCOPDが悪化する前兆です。できるだけ病状の軽いうちから定期的にお薬を使い呼吸リハビリテーションを行うことで、進行を防ぐことができるようになってきました。ぜひがまんしないで診療を受けてください。
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