
すこやかライフNo.45 2015年3月発行
訪問呼吸リハビリテーションは、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、肺結核後遺症、間質性肺炎、肺がん、ALS(筋萎縮性側索硬化症)などにより慢性呼吸不全が重症化し、通院や通所が困難になった方を対象とするリハビリです。患者さんの症状を和らげ、ADL(日常生活動作)とQOL(生活の質)を向上させることが目的です。
今回は、こうした訪問呼吸リハビリの内容について、岩手県盛岡市の医療法人杉の子会須藤内科クリニック(須藤守夫理事長・院長)の取り組みを通して紹介します。
1987年、岩手リハビリテーション学院理学療法学科卒業。同年、盛岡友愛病院リハビリ科勤務。2004年より須藤内科クリニックリハビリ科科長(現職)。内部障害専門理学療法士、生活環境支援専門理学療法士、日本呼吸ケア・リハビリテーション学会代議員。
COPD 患者さんに呼吸リハビリは有効で、息切れの軽減、QOLの改善などの効果があります。呼吸リハビリは専門的な医療機関で実施されますが、継続しないと効果が薄れてしまいます。通院が難しい患者さんは訪問リハビリという方法があることを覚えておいてください。患者さんと協同し、ご自宅でリハビリを実施することで生活をより良く改善できる可能性があります。「もう治らない」とあきらめず、主治医に相談しましょう。