
すこやかライフNo.43 2014年3月発行
子どもの成長とアレルギー「アレルギーマーチ」から学ぶアレルギー疾患の予防と管理
厚生労働省の調査によると、現在、国民の3人に1人が何らかのアレルギー疾患であるというほど、アレルギー疾患に悩む人が増えています。
アレルギー疾患は、もともと大人よりも子どもに多く、ほとんどが小児期に発症します。子どものアレルギー疾患がどのくらいいるかを調べた調査では、ぜん息、アトピー性皮膚炎が減少傾向にあるものの全体的に増加傾向を示しており、4割弱がなんらかのアレルギー疾患を抱えていることがわかります。小中高校生のおよそ20人に1人が食物アレルギーを抱えているという、文部科学省の調査結果も発表されています。そして、これらの発症が少しずつ低年齢化していることも近年の特徴の一つです。
何らかのアレルギー疾患がある場合、ほかのアレルギー疾患を複数同時に併せ持っている場合も少なくありません。下の表のように、ぜん息を発症している人の半数以上がアレルギー性鼻炎(58.1%)を合併しているという調査報告もあります。