すこやかライフNo.45 2015年3月発行
医療トピックス:知っておきたい 食物アレルギーの診断と検査の方法
食物アレルギーの原因食物は、下記のような流れで確定されます。
原因と考えられる食物に対するIgE 抗体注1を調べるための検査です。原因食物である可能性を示すことができます。
疑わしい原因食物を除去し、症状が出なくなるかどうか確認する試験です。また、乳児でアトピー性皮膚炎(下コラム参照)がある場合、アトピー性皮膚炎の原因に食物が関連しているのかどうかを調べるために行われることもあります。
乳児でアトピー性皮膚炎がある場合、検査を受けないで食物が原因であると判断してしまうのは正しくありません。
アトピー性皮膚炎は必ずしも食物アレルギーが原因ではなく、スキンケアを行うことで症状が改善することがあり、その場合は食物を除去する必要はありません。スキンケアだけで症状が改善しない場合には、「食物アレルギーが関与する乳児アトピー性皮膚炎」の可能性があるため、必要に応じて除去試験や血液検査・皮膚試験、食物経口負荷試験を行い、原因食物を確定させます。ただし、その場合でも肌のバリア機能を保持するために、必ずスキンケアを継続する必要があります。
(アトピー性皮膚炎のスキンケアについては「すこやかライフ43号 医療トピックス」をご覧ください。)