
すこやかライフNo.50 2017年10月発行
医療トピックス:ぜん息のある中学・高校生のみなさんへ「大人になる前に知っておいてほしいこと」
ぜん息はかぜとは違い、症状が出なくなったから治った、という病気ではありません。症状がなくても、気道の中は炎症が続いています。
そこで、定期的に受診して、お医者さんに今の自分の状態を評価してもらうことがとても大切です。
お医者さんは、変わりなく調子のいい状態が続いているのかどうか、部活の試合や受験、旅行などで負担が大きくなりそうか、などを考慮して薬の量や種類を検討してくれます。そのためには、あなたの情報が必要です。自分の口から状態を伝え、お医者さんと一緒にぜん息を良くしていく、という意識を持つようにしましょう。
受診の前にお医者さんに伝えたいことを整理しておきましょう。「ぜん息の状態」「運動したときの変化」「薬をどうやって使っているか」などの情報を紙に書いて持参しましょう。このほかにも、治療の疑問や自分の希望(朝は忙しくて薬を忘れがち、夜だけにしたい)など、何でも伝えてみましょう。
上でも述べたとおり、お医者さんはあなたの様子を知らなければ、どんな薬をどのくらい出せばいいのか、今の治療が合っているのか、何も判断することができません。必ず自分で受診しましょう。学校や部活が忙しく、ふだんなかなか病院に行けない、という場合でも、夏休みや春休みなどには必ず自分で受診してください。
受診のときは、言いたいことをメモして持参しましょう。緊張すると伝えたいこと、聞きたいことを忘れてしまいがちです。さらに、お医者さんに言われたことをメモするのも忘れずに。そのときはわかっても、あとでわからなくなってしまうのは、よくあることです。
どうしても自分で受診できないときは、今の状態を紙に書いて保護者に渡しましょう。