
すこやかライフNo.50 2017年10月発行
現場レポート:「ノルディック・ウォーキングを活用した呼吸リハビリテーション COPD患者さんの身体活動性を改善」
志木市健康福祉部健康政策課副課長(保健師)清水裕子さん
埼玉県志木市も、そうした自治体の一つ。ノルディック・ウォーキングを健康運動教室に取り入れ、生活習慣病の予防・改善につながる成果(下記参照)に加え、ノルディック・ウォーキングの自主的なサークルができていることが注目されます。
健康福祉部健康政策課副課長(保健師)の清水裕子さんは、「リーダー的な方も自然と出てきて、パーキンソン病や脳梗塞の方をサポートしながら歩くなど、本当にチームワークがいいんですよ」と語ります。志木市では、「ノルディックウォーキング・ポールウォーキング注全国大会」も開催していますが、その運営の中心はこうした市民の皆さんです。清水さんによれば、「さまざまな活動を通じて、生きがいを感じ、仲間も増えた」という声が届いているそうです。
これは辻先生の言う、地域づくりそのものといえるでしょう。
COPDをはじめ各種疾患のリハビリとしての有効性だけでなく、仲間づくりや地域づくりにもつながっていく、そんなノルディック・ウォーキングの持つ可能性に期待したいところです。
参加者全員に歩数計を無償で貸与。歩数、体脂肪やBMIの改善度合い、健康運動教室への参加回数、健診受診によりポイントをもらえる。ポイント数に応じて地域商品券と交換できる。
健康運動指導士と管理栄養士が講師となり、ノルディック・ウォーキングとともに筋力アップトレーニング、食事指導も併せて行う。月3回、年度内8か月間(7月から翌2月)実施。参加者の下肢筋力の増加、体脂肪率の低下・BMIの改善など、生活習慣病の予防・改善につながる成果が得られた。
全国から愛好者が集まり、市内のコースをめぐる。今年度(第3回:5月21日開催)は、1,054人が参加。運営の中心は、市民から成る「いろは健康21プラン推進事業実行委員会」のメンバー、および市が行う「スマート・ウォーク・リーダー育成講座」を受講した市民。