WEB版すこやかライフ ぜん息&COPD(慢性閉塞性肺疾患)のための生活情報誌

小児ぜん息 成人ぜん息 その他のアレルギーすこやかライフNo.53 2019年3月発行

医療トピックス

ぜん息に影響する鼻の病気―アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎―

ぜん息と鼻の病気は、どちらも空気の通り道である「気道」で起こる病気であるため、お互いに影響し合い、鼻の病気があるとぜん息が悪化しやすく、鼻の病気を治療するとぜん息が改善することがわかっています。

今回は、ぜん息をコントロールするために鼻の病気をどう管理すればよいのかなどについて、埼玉医科大学呼吸器内科 教授の永田真先生と、千葉大学大学院医学研究院小児病態学 教授の下条直樹先生にお話をうかがいました。

より詳しくは、次のメニューからご覧ください

お話をうかがった先生

埼玉医科大学呼吸器内科 教授 永田 真(ながた・まこと)先生

永田真先生

プロフィール

1983年埼玉医科大学卒業。92〜95年米国ウィスコンシン大学アレルギー科に留学。2005年から現職。09年から埼玉医科大学病院 アレルギーセンター長を兼任。

メッセージ

ぜん息患者さんで、鼻の症状にお気づきの場合には、ぜひ一度、主治医の先生にご相談するのがよいと思います。鼻の調子が悪いことで集中力が落ち、学校のテストの成績が落ちてくるというデータもあります。ぜん息と鼻炎のいずれかがコントロール不十分な場合には、アレルゲン免疫療法の可能性も含めて、専門的な治療が可能なアレルギー専門医に相談されるのがよい手だと思います。アレルギーによるぜん息と鼻の病気のトータルなコントロール良好状態を目指してください。

千葉大学大学院医学研究院小児病態学 教授 下条 直樹(しもじょう・なおき)先生

下条直樹先生

プロフィール

1979年千葉大学医学部卒業。87〜89年米国国立衛生研究所研究員。2013年から現職。15年から千葉大学医学部附属病院アレルギーセンター長を兼任。NPO法人千葉アレルギーネットワーク理事長。

メッセージ

アレルゲンを避けることも大切ですが、アレルギー疾患の予防には、日常の生活習慣も重要ということが少しずつわかってきています。まだよくわかっていないことも多くありますが、アレルゲンが入ってくる場所である皮膚や呼吸器、腸管のバリアを壊すような生活をせず、生活習慣病を予防するのと同じように、旬のものを食べたり、栄養バランスに気をつけたりしながら日常生活を送っていくことが、アレルギー疾患の予防において大事なのではないかと考えています。

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