
すこやかライフNo.53 2019年3月発行
医療トピックス:ぜん息に影響する鼻の病気―アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎―
アレルギーが原因で鼻の粘膜に炎症が起こる「アレルギー性鼻炎」は、小児ぜん息患者さんで70%以上、成人ぜん息患者さんで40%以上に合併しているといわれています(注1)。とくに小児は、アトピー型ぜん息の患者さんがほとんどであるため、合併率も高くなります。
アレルギー性鼻炎は、原因となるアレルゲンによって2つに分けられます。一年を通して症状が現れる「通年性アレルギー性鼻炎」と、一定の時期にだけ現れる「季節性アレルギー性鼻炎(花粉症)」です。
アレルゲンによって対処法が異なりますので、鼻の調子が悪いなと感じたら、血液検査を受けて自分のアレルゲンは何なのか、調べておくことも大切です。
季節にかかわらず一年を通して存在する、ダニやカビ、ネコやイヌなどに対するアレルギーが原因で起こる鼻炎です。なかでもダニは日本人にとって最大のアレルゲンです。
アレルギー性鼻炎のおもな症状である、くしゃみ、鼻水、鼻づまりの症状を抑える薬による治療が行われます。症状の種類や程度によって、薬の種類や量が決定されます。
ダニに対するアレルギー体質を根本から治療する方法です。
近年は、錠剤を使った「舌下免疫療法」も使用可能になっています。
詳しくはアレルギー体質を改善するアレルゲン免疫療法をご参照ください。
ぜん息治療にも共通しますが、自分のアレルギーの原因(アレルゲン)がわかっていて、そのアレルゲンを吸い込むと明らかに症状が出るという場合には、できる範囲でアレルゲンを避ける工夫が必要です。
など