食物アレルギーの子どものための 食事の基礎知識
2.原因食物別 除去のポイント 小麦
除去方法(食材として用いないで調理する方法)と栄養面の補い方
除去により配慮すべき栄養素はありません。
- 主食は米飯にします。そうすることで副食のバランスをとりやすくなり、栄養面からはむしろ望ましい食事となります。
- 小麦の主食のかわりに、米粉や雑穀を使った麺やパンも使えます。
- 米粉を利用してパンやお菓子をつくることもできます。ただし、米粉の中に小麦タンパク質である「グルテン」を添加してある場合があるので、表示をよく確認しましょう。
調理により受ける変化
加熱調理による小麦のアレルゲン性の低下はわずかなので、調理時の混入に注意する必要があります。
- とくに粉のまま使用する場合には周囲に飛散するため、場所を離す、ほかの料理にふたやラップをするなどの注意が必要です。
加工食品を用いるときの注意
しょうゆは、原材料として大豆、小麦、塩が用いられていますが、小麦の主要アレルゲンである「グリアジン」は発酵により分解されるので、症状を起こすことはまれです。
食品表示を読むときの注意(わかりにくい表示)
原材料として表示されますが、製造過程で小麦タンパク質が分解されるため多くの小麦アレルギーの人が食べることができるもの
- しょうゆ、酢:
- これらの調味料が使用できれば、食生活のQOL(生活の質)は大きく向上します。医師と相談しましょう。
小麦以外の麦類(大麦、ライ麦、えん麦、はと麦など)はアレルギー表示の対象外です。
小麦アレルギーの人は、これらの麦類や製品(麦ご飯など)を食べると症状を起こすことがあります。
グルテン:
小麦タンパク質です。米粉パンなどに含まれていることがあります。
麦芽糖、モルトエキス:
(小麦を含む)と表示されていなければ、使用されていません。
目次