すこやかライフNo.51 2018年3月発行
たばこは体に悪いとわかっていながら、「それでもやめられない」という方がまだまだいらっしゃるでしょう。しかし、ぜん息、COPD(慢性閉塞性肺疾患)患者さんは、たばこの悪影響にいっそうの注意が必要です。
今回は、あらためて知るたばこの害と、上手な禁煙のコツについて、亀田京橋クリニック 副院長の金子教宏先生と、亀田クリニック 看護室 禁煙支援外来専任看護師の苅込利衣先生にうかがいました。
1988年昭和大学医学部卒業後、昭和大学藤が丘病院勤務を経て、97年亀田総合病院呼吸器内科部長代理。98年同呼吸器内科部長。2013年7月から亀田京橋クリニック副院長に就任。
加熱式たばこも含むたばこの問題は、吸っている人だけの問題ではありません。周囲の人にも悪影響を与えます。周囲の人とは、大人だけではなく、子どもや胎児(妊婦さん)も含みます。たばこを吸っている両親から生まれてくる子どもの肺の成長は悪く、将来ぜん息やCOPDを発症しやすくなると言われています。ですから、喫煙者の方々は自分のためだけでなく、子どもたちのために禁煙しましょう。禁煙する気持ちがあれば様々の方法で禁煙できます。
子どもたちは我々の宝です。子どもたちを守ることは、われわれ大人の義務です。みんなで日本の将来を守りましょう。
1992年亀田医療技術専門学校を卒業後、亀田総合病院小児病棟勤務を経て、2004年亀田クリニック健康管理支援室勤務。09年から禁煙支援外来専任看護師。
禁煙支援外来では、禁煙に関するお悩み解消をサポートします。今すぐにたばこをやめたい方・すでに挑戦しているけれど離脱症状に苦しんでいる方・やめたいけれど禁煙開始には踏み切れない方・たばこをやめてほしい人がいる方など、どんなことでも気軽に相談にきてください。禁煙によって、身体だけでなく気持ちや生活に関わる多くのことにも、様々な良い変化が期待できます。ぜひ、禁煙できた自分を思い浮かべてみましょう。
私たち看護師は、みなさまがご自身と周囲の人を大切にしながら、今よりもっと人生を楽しむためのお手伝いをしたいと考えています。