WEB版すこやかライフ ぜん息&COPD(慢性閉塞性肺疾患)のための生活情報誌

すこやかライフNo.51 2018年3月発行

小児ぜん息 成人ぜん息 COPD医療トピックス:喫煙者だけでなく、 家族や周囲にも及ぶ!たばこの害

医療のサポートを受けながら「禁煙外来」で楽に禁煙しよう

禁煙は我慢を続けるだけの「つらいもの」「苦しいもの」と思っていませんか?

今は医療機関の禁煙外来で「楽に」「確実に」禁煙できる時代です。

一定の条件を満たす場合、健康保険を使って医療機関で禁煙治療を受けることができます。医師や看護師、薬剤師のサポートのもとに、薬を使って禁煙することで、自力で禁煙するよりも何倍も「楽に」「確実に」禁煙することができます。喫煙本数が少ない方や、加熱式たばこを吸っている方でも、健康保険で治療が受けられる場合があるので、医師に相談してください。

禁煙外来の標準治療プログラム

健康保険で認められている通院回数は、初診を含めて計5回、期間は12週間(3か月)です。

初回診療(1回目)

禁煙の自信が無い、不安という場合でも、医師や看護師が患者さんの話を聞き、その人に合わせた禁煙の方法をアドバイスしてくれます。

再診①(2回目)

  • 喫煙(禁煙)状況の確認
  • 呼気一酸化炭素濃度の測定
  • 抑うつチェック
  • ニコチンの離脱症状の確認
  • 禁煙継続にあたっての問題点の把握とアドバイス
  • 薬の使用状況や副作用の確認 など

再診②、③(3、4回目)

  • 再診①と同様

再診④(5回目)

  • 喫煙(禁煙)状況の確認
  • 呼気一酸化炭素濃度の測定
  • 禁煙継続にあたっての問題点の把握とアドバイス
  • 再喫煙防止についての相談
  • 再喫煙した場合の対処方法や今後のフォロー体制についてなど、治療終了後の相談

(参考:禁煙治療のための標準手順書第6版)

苅込先生からのアドバイス

ご家族の喫煙でお悩みの方へ

大切なご家族の喫煙には、不安や心配がつきませんね。「身体に悪いのに、なぜやめられないの?」そんな気持ちになることもあるのではないでしょうか。しかし、なかなかやめられない喫煙はニコチン依存症という病気で、ご本人の意思だけでやめるのはとても難しいことがわかっています。禁煙中のつらい離脱症状に向き合っていたり、 自分にも家族にも悪影響とわかっていても吸わずにいられないつらい状況に置かれていることを知ってあげてください。

禁煙に挑戦する方にとって、ご家族はとても強力なサポーターです。禁煙をご本人だけの孤独な作業にせず、がんばっていることやできていることなど、少しの変化であっても見つけてほめてあげましょう。また、吸いにくい環境や生活の工夫、リラックスできる方法などを一緒に考えてみてはいかがでしょうか。まだ禁煙に踏み切れない場合もご本人の気持ちや話を聞き、どんなときにも応援していることを伝えてください。

医療のサポートを受けながら「禁煙外来」で楽に禁煙しよう
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