
すこやかライフNo.42 2013年9月発行
特集 長引くせきにご用心!からだが発する「危険サイン」を見逃さない!
長引くせきの原因として、最近とくに注目されているのが、せきぜん息です。新実先生らの調査(右図)によると、慢性のせきの原因の約4割が、せきぜん息です。
せきぜん息は、たんがほとんど出ない乾いたせきが続きますが、ぜん息特有の「ゼーゼー」「ヒューヒュー」というぜん鳴や呼吸困難はありません。ぜん鳴のない乾いたせきが8週間以上続く場合は、せきぜん息が強く疑われます。
子どもから高齢者まであらゆる年代で見られますが、子どもよりも大人に、男性より女性に多く見られる傾向があります。
せきぜん息は、ぜん息ではありませんが、ぜん息と同様に気道に炎症が起こり、いろいろな刺激によって気道が狭くなることでせきが出る病気です
そのため、せきぜん息では、アレルギーがある人が多く、ダニやホコリなどのアレルゲンがせき発作の原因になったり、深夜や早朝、また季節の変わり目などに症状が出ることが多いといわれています。
問題は、症状がせきだけだからと治療をせずにそのまま放置すると、ぜん息になる可能性が高いということです。実際にきちんと治療をしない場合、せきぜん息の3~4割の人がぜん息に移行するといわれています。
それを防ぐためにも、せきが長引く場合は、早めに医療機関を受診することが大切です。