
すこやかライフNo.47 2016年3月発行
特集:小児ぜん息・COPD 検査結果の活用法を知ろう
<軽症例>
★スポンジのように黒く穴のあいた部分が、COPDが進行し、肺胞がつぶれてしまった箇所。
<重症例>
重症になると、肺全体の肺胞が壊れ、真っ黒に写る。
COPDの特徴的な変化
検査を受けて行動をチェンジ!
HRCTを撮影して黒く穴のあいた部分が見られるけれども、呼吸機能検査に変化は見られないという場合でも、COPDのハイリスク群ということになります。
将来的にCOPDになる確率が非常に高い状態です。喫煙している場合は、一刻も早い禁煙を決断しましょう。
COPDは、初期にはせきやたんなどの症状しかみられず、ゆっくり進行するため、自覚しにくく、見過ごしてしまうことが多くあります。しかし、壊れてしまった肺を元に戻すことは難しく、残念ながら治る病気ではありません。
とくに40歳以降の喫煙者は、一度、呼吸機能検査を受けることをおすすめします。早期発見、早期治療できれば、いま残っている肺の機能を保ち、酸素療法への移行を防ぐことが可能になります。
すでにCOPDと診断された人も、定期的に専門医を受診し呼吸機能検査を受けることで、いまの肺の状態を客観的に評価することができます。検査の結果をもとに、いまの治療があっているのか、どのくらい動いたほうがよいのか、など医師と相談しながら今後の行動につなげていきましょう。