WEB版すこやかライフ ぜん息&COPD(慢性閉塞性肺疾患)のための生活情報誌

すこやかライフNo.52 2018年9月発行

COPD 特集:COPDの息切れを楽にするために 日常生活の中で「動くこと」を続けましょう

動かないと「息切れの悪循環」に陥る

COPD 患者さんの多くは動くと息切れがするので、日常生活の中で体を動かすことを無意識に避けてしまうようになり、「息切れの悪循環」に陥ってしまいがちです(図1)。

この悪循環を断ち切るためには、日常生活の中で「動くこと」がとても大切です。

図1 COPD 患者さんの息切れの悪循環

COPD患者さんは、息切れを感じると動かなくなる傾向があります。動かなくなると、食欲低下から栄養不足、体重減少、筋力の低下、身体の衰えが起こり、その結果さらに息切れがひどくなり、さらに動けなくなるという悪循環に陥ります。最終的には寝たきりになってしまうこともあります。

図2は、日常生活でよく動いているCOPD 患者さんと、動いていない患者さんの病気の経過を比べたものです。よく動いている患者さんの方が病気の経過がよく、長生きすることがわかります。また、入院や急性増悪(病気が急に悪くなること)の回数が少なくなることもわかっています。

図2 普段よく動く患者さんと動かない患者さんを比べた場合の病気の経過

よく動く患者さんの生存率を100%とした場合、あまり動かない患者さんの約5年後の生存率は、約90%に低下します。ほとんど動かない患者さんでは、約5年後の生存率が約68%程度まで低下してしまいます。

動かないと「息切れの悪循環」に陥る
コーナートップに戻る
次のページへ

目次

このページの先頭へ