ぜん息などの情報館

【実践編】食事を見直す

※実践編は、やせタイプの方の対策を中心に掲載しています。

COPD 患者さんが1日に必要なエネルギー量は、安静時エネルギー消費量の約1.5 倍と考えられており、健康な人よりたくさんのエネルギーや栄養素が必要となります。

1日3食、規則正しく食べましょう

睡眠を十分にとる

食事を抜いたり、簡単にすませてしまうと、1日に必要なエネルギー量、栄養量が不足してしまいます。

朝、昼、夕食と1日3 食きちんと食べることが大切です。

1日に必要なエネルギーを摂取するためには、規則正しく食事をとるほか、睡眠を十分にとる、体を動かすなど生活のリズムを整えることが大切です。

ワンポイント・アドバイス

1 回の食事であまり量を食べられない場合は、食事回数を増やしたり、間食で栄養のあるものをとりましょう。

主食、主菜、副菜をそろえたバランスの良い食事を

病気に負けない体を維持するためには、十分なエネルギーや筋肉をつくる良質なたんぱく質、ビタミン、ミネラルなどの栄養素を毎日の食事でとりましょう。

主食・ごはん、パン、めんなどの炭水化物を多く含むグループ 主菜・魚、肉、卵、大豆などたんぱく質を多く含むグループ 副菜・きのこや野菜など食物繊維、ビタミン、ミネラルを多く含むグループ 乳製品・たんぱく質、カルシウムを含む食品  果物・ビタミンを多く含む食品

ワンポイント・アドバイス

水分も大切です。水分をとると痰が出やすくなります。ただし、食事中に水分をとり過ぎると、食事がとれなくなってしまいます。

※心不全などで水分制限のある方は注意が必要です。

献立を見直しましょう

特に朝食、昼食を簡単にすませがちです。肉、魚などのたんぱく源や野菜類、そして脂肪の多い食品も取り入れるように気をつけましょう。

一般的に糖質を多くとりやすいですが、糖質中心の食事は栄養のバランスが偏るほか、二酸化炭素が多く発生して肺に負担がかかります。

朝食(和食)良くない例 約290kcal ごはん、味噌汁、つけもののみ。 約470kcalこんな食事に ・納豆や卵料理などたんぱく源をプラスする。 ・野菜炒め、おひたし、サラダなどの野菜料理をプラスする。 夕飯の残りものも利用しましょう。

朝食(洋食)良くない例 約200kcal 食パンとコーヒーのみ。 約600kcalこんな食事に ・スープや味噌汁の具をたくさんにする。 ・牛乳、チーズ、ヨーグルトなどの乳製品を加える。

朝食(洋食)良くない例 約150kcal かけうどん、そばのみ。 約290kcalこんな食事に ・めん類は卵、油揚げ、かまぼこ、エビ天ぷらなどの具をのせる。 ・牛乳、チーズ、ヨーグルトなどの乳製品を加える。

調理方法を工夫しましょう

①油を使用した料理を上手に取り入れましょう

油はエネルギー量が高い食品です。ゆでたり蒸したりするだけでなく、毎日の献立に炒め物や揚げ物料理を取り入れたり、煮物をつくるときは材料を油で炒めてから煮るなど、油を上手に利用しましょう。

油で炒めることによりコクや旨みも引き出されます。

料理例 焼きなす約30kcal→揚げなす約100kcalなすは油と相性がいいので素揚げにしてごま醤油をかけます。 冷奴約36kcal→揚げ出し豆腐約140kcal ごはん→チャーハン、ピラフ かけそば→天ぷらそば トースト→バタートースト しゃぶしゃぶ→焼き肉、ステーキ、トンカツ 焼魚→唐揚、フライ 野菜のおひたし

②調味料を使いましょう

和え物にごまやごま油を加えたり、野菜はいつも醤油をかけるだけにせず、マヨネーズやドレッシングなども利用しましょう。

調理方法の工夫 きゅうりの酢の物マヨネーズで きゅうりサラダプラス50kcalきゅうりは酢物よりもマヨネーズで和えることで、簡単にカロリーアップになります。 練りごまを加えて 白和えプラス30kcal 練りごまは口当たりを良くし、白和えに加えることで旨みが増します。練りごまは使用範囲の広い食品です。


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