
※実践編は、やせタイプの方の対策を中心に掲載しています。
COPD 患者さんが1日に必要なエネルギー量は、安静時エネルギー消費量の約1.5 倍と考えられており、健康な人よりたくさんのエネルギーや栄養素が必要となります。
食事を抜いたり、簡単にすませてしまうと、1日に必要なエネルギー量、栄養量が不足してしまいます。
朝、昼、夕食と1日3 食きちんと食べることが大切です。
1日に必要なエネルギーを摂取するためには、規則正しく食事をとるほか、睡眠を十分にとる、体を動かすなど生活のリズムを整えることが大切です。
1 回の食事であまり量を食べられない場合は、食事回数を増やしたり、間食で栄養のあるものをとりましょう。
病気に負けない体を維持するためには、十分なエネルギーや筋肉をつくる良質なたんぱく質、ビタミン、ミネラルなどの栄養素を毎日の食事でとりましょう。
水分も大切です。水分をとると痰が出やすくなります。ただし、食事中に水分をとり過ぎると、食事がとれなくなってしまいます。
※心不全などで水分制限のある方は注意が必要です。
特に朝食、昼食を簡単にすませがちです。肉、魚などのたんぱく源や野菜類、そして脂肪の多い食品も取り入れるように気をつけましょう。
一般的に糖質を多くとりやすいですが、糖質中心の食事は栄養のバランスが偏るほか、二酸化炭素が多く発生して肺に負担がかかります。
油はエネルギー量が高い食品です。ゆでたり蒸したりするだけでなく、毎日の献立に炒め物や揚げ物料理を取り入れたり、煮物をつくるときは材料を油で炒めてから煮るなど、油を上手に利用しましょう。
油で炒めることによりコクや旨みも引き出されます。
和え物にごまやごま油を加えたり、野菜はいつも醤油をかけるだけにせず、マヨネーズやドレッシングなども利用しましょう。