すこやかライフNo.50 2017年10月発行
特集:「ぜん息・COPD Q&A」
初めての診察では、様子がわからない先生と一対一の関係になるので人前のスピーチより緊張するかもしれません。
こんなときは、自分の病歴を伝えられるように準備しましょう。医師は占い師ではありませんので、目の前に座っただけでは適切な診断はできません。情報が多いほど診たても確かなものになります。たとえば「朝起きた時にゼーゼーしていた」「歩いている時苦しかった」など、診察室の中では確認できないことがたくさんあります。診察室で確認できるのは、今の状態です。苦しさや痛み、かゆみなど本人にしかわからない感覚症状がありますから、本人の説明のみが頼りです。
そこで、説明のためのメモを準備しておきましょう。
こうすることで自分自身の病気の振り返りにもなり、心の準備にもなるので緊張は少なくて済むはずです。先生にも伝わりやすくなり、安心感が強くなるはずです。
いつ(When)、どこで(Where)、だれが(Who)、なにを(What)、なぜ(Why)、どのように(How)。
この5W1Hを用いて内容を相手に伝えるようにすると、情報をわかりやすく、もれなく伝えやすいと言われています。なるべくあいまいな表現をしないように、時間の単位を明確にして、時間経過がわかるように工夫をしてみてください。またお薬などを飲んでいるときはお薬手帳など参考になるものは必ず持参しましょう。
何回か通って先生の人柄がわかってきても、知りたいことを先生から聞き出すよう、話す工夫が必要です。ぜひお薬手帳や血圧手帳にメモ書きして持参してください。これらの手帳はあなたの健康管理手帳にもなります。別の病院での処方記録も一緒にしましょう。歯医者さんの記録もお願いします。ただし、診察時間中は、他の患者さんの診察もあります。自分の病気についてもっと相談したいときは、いつもの診察ではなく、相談をする時間をもらえるよう、先生にお願いしてみましょう。
伝え上手な患者さんとのキャッチボールがあれば、先生ももっとたくさんお話を聞かせてくれると思います。