
すこやかライフNo.53 2019年3月発行
特集:「進歩するぜん息治療―患者さんがぜん息治療の主役に―」
自分では調子がいいと思っていても、目に見えない気道の中では炎症が続いていたり、気道が狭くなって発作が起こりやすくなっていたりすることがあります。
病院で定期的に気道の状態を確認するために検査を受けて、客観的な評価をしてもらいましょう。
また、診察の際には、医師に自分のぜん息の状態を詳しく伝えましょう。医師が患者さんの状態を把握し、今後の治療方針を決定する大きな手がかりになります。
呼吸機能検査では、スパイロメーターという機器を使って、気道がどのくらい狭くなっているのかを調べ、数値やグラフで表します。ぜん息の治療がうまくいっているかの指標になります。
マウスピースをくわえ、最大限に息を吸った後、できるだけ速く、勢いよく最後まで息を吐ききります。
「フローボリューム曲線」というグラフを確認すると、ぜん息の患者さんに特徴的な形がみられます。きちんと治療を継続することで、正常な形に近づけることができます。
自宅でも「ピークフローメーター」という器具を使って、気道の広さを確認することができます。ピークフローメーターの使い方は、こちらをご覧ください。
気道の中の炎症の状態を確認するための検査です。吐く息に含まれるNO(一酸化窒素)の量を測ることで、炎症の状態を数字で見ることができます。炎症が起こっていると、数字が高くなります。
息を吐いた後、マウスピースをくわえ、できるだけ息を吸い込みます。その後、モニターを見ながら、一定の速度で息を吐き出します。