WEB版すこやかライフ ぜん息&COPD(慢性閉塞性肺疾患)のための生活情報誌

すこやかライフNo.53 2019年3月発行

小児ぜん息 成人ぜん息特集:「進歩するぜん息治療―患者さんがぜん息治療の主役に―」

自己管理するためのチェックポイント④

チェックポイント④ 定期的な診察や検査を受けていますか?

自分では調子がいいと思っていても、目に見えない気道の中では炎症が続いていたり、気道が狭くなって発作が起こりやすくなっていたりすることがあります。

病院で定期的に気道の状態を確認するために検査を受けて、客観的な評価をしてもらいましょう。

また、診察の際には、医師に自分のぜん息の状態を詳しく伝えましょう。医師が患者さんの状態を把握し、今後の治療方針を決定する大きな手がかりになります。

呼吸機能検査

呼吸機能検査では、スパイロメーターという機器を使って、気道がどのくらい狭くなっているのかを調べ、数値やグラフで表します。ぜん息の治療がうまくいっているかの指標になります。

検査の方法

マウスピースをくわえ、最大限に息を吸った後、できるだけ速く、勢いよく最後まで息を吐ききります。

「フローボリューム曲線」というグラフを確認すると、ぜん息の患者さんに特徴的な形がみられます。きちんと治療を継続することで、正常な形に近づけることができます。

正常な場合の曲線は、息を吐くスピートが長く肺気量も徐々に減らしていくことができるので、丸いふくらみのある山が徐々に下がってきます。一方、ぜん息の場合の曲線は、息を吐くスピードが短く肺気量も急激に減るので、下にへこんだような山になります。きちんと治療すれば、正常な形に近づきます。

自宅でも「ピークフローメーター」という器具を使って、気道の広さを確認することができます。ピークフローメーターの使い方は、こちらをご覧ください。

呼気NO測定

気道の中の炎症の状態を確認するための検査です。吐く息に含まれるNO(一酸化窒素)の量を測ることで、炎症の状態を数字で見ることができます。炎症が起こっていると、数字が高くなります。

検査の方法

息を吐いた後、マウスピースをくわえ、できるだけ息を吸い込みます。その後、モニターを見ながら、一定の速度で息を吐き出します。

自己管理するためのチェックポイント④
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