全国ユース環境ネットワーク事務局は、持続可能な社会の実現において重要な役割を担うユース世代の環境活動を促進するための事業の一環として、「全国ユース環境活動発表大会」を開催しています。今年度は、高校生の環境活動の発表の場と、地域で環境活動に取り組む高校生同士の交流の機会をより多く創出することを目的に、全国8か所で地方大会を開催しました。
(地方大会の様子や応募団体の一覧情報などは、こちらからご覧ください。)
8地方大会の結果選抜された合計16団体が、東京の国連大学に集まり、「第4回全国ユース環境活動発表大会 全国大会」を平成31年2月9日~10日に開催しました。
1日目は「全国ユース環境フォーラム」として、グループワークを含む研修を実施。2日目の発表大会では、国連大学ウ・タント国際会議場で、高校生が日ごろから取り組んでいる環境活動を発表しました。
【1日目】
プログラム
・講演「国連と国連大学、国連大学とSDGs」
・SDGsセミナー「持続可能な社会を目指して」
・グループワーク「SDGsはつながっている。そして私も起点」
この冬一番の冷え込みで、窓の外では雪が舞う中、まず会場となった国連大学とSDGsの関係についてのお話と、国内におけるSDGsのさまざまな取り組みについての講演で、SGDsに関する学びを深めました。その後、高校生たちが取り組んでいる環境活動とSDGsの目標との関連付けを行い、それをもとに他校の高校生たちと意見交換を行いました。グループワークの最後には、各グループから感想や成果を発表しました。
普段出会うことがない遠方の高校生との会話、最初は照れくささもあったようですが、そこは同じように環境活動に取り組む若者同士、すぐに打ち解けて活発な意見交換が行われていました。先生同士の意見交換も盛り上がっていたようです。
当日の様子の一部を掲載します。
【2日目】
2日目はいよいよ環境活動の発表大会を実施。
応募いただいた152団体から書類選考、地方大会を経て選ばれた16団体の高校生が、それぞれの地域で取り組んでいる環境活動を発表しました。
合計2時間を超える発表時間にもかかわらず、審査委員や観覧者は一瞬も舞台から目を離せないほど、いずれも素晴らしい発表。発表後の講評で、審査委員長の小澤紀美子・東京学芸大学名誉教授から、「至福の時をありがとうございました」という言葉が出るほど、日本の高校生の環境活動のエッセンスがつまった、濃密な時間となりました。
審査委員会を経て決定した、各章の受賞団体を掲載いたします。
環境大臣賞
長崎県立五島高等学校
五島環境部
「島から世界を巻き込め!海から生み出すお宝大作戦!」
環境再生保全機構 理事長賞
岐阜県立恵那農業高等学校
花咲かみつばち倶楽部
「花咲かみつばちプロジェクト~みつばちとともに里山の調査・保全・活用~」
国連大学サステイナビリティ高等研究所所長賞
東筑紫学園高等学校
広谷湿原保全プロジェクト
「平尾台&広谷湿原 水の起源を探る+高校生が国際条約に挑戦!」
読売新聞社賞
名古屋市立名古屋商業高等学校
商品開発研究班
「葦から“Zoo” Flight」
高校生が選ぶ特別賞 (参加高校生の投票により決定)
愛媛県立上浮穴高等学校
カホンプロジェクトチーム
「森林の想いを音色にのせて ~カホンを通じた森林環境教育の実践とSDGs達成に向けた取組~」
先生が選ぶ特別賞(引率教諭の投票により決定)
青森県立名久井農業高等学校
TEAM FLORA PHOTONICS & BUBBLE BOYS
「安全な水とお腹いっぱいの食料を届けるために」
市立札幌旭丘高等学校
生物部
トンボの調査から自然環境を診断
北海道帯広南商業高等学校
NSE48 (NANSHO ECO 48)
NSE48のエコ活動
福島県立平工業高等学校
生徒会
「もったいない!」からはじまる環境活動
新潟県立佐渡総合高等学校
GIAHSプロジェクトチーム
佐渡の社会を考える!GIAHSを用いた地域活性化プロジェクト
群馬県立利根実業高等学校
生物資源研究部
イノシシの色覚を利用した浸入防護研究と普及活動
京都府立綾部高等学校
分析化学部
地域と歩む由良川保全活動~由良川レンジャー奮闘記~
京都府立桂高等学校
第3研究群「地球を守る新技術の開発」 研究班
植物の隠れた能力を引き出す!
~未利用資源MAPを活用した新技術の開発~
広島県立世羅高等学校
鯉米
錦鯉廃棄稚魚を活用した鯉米・魚醤生産による地域活性化
山口県立防府商工高等学校
3年課題研究 ホットショップ店舗経営班
持続可能な環境活動
~エシカル消費が世界を変える~
徳島県立徳島商業高等学校
ビジネス研究部
Palmsugar Story ~未来への希望~
当日の様子の一部を掲載します。
日程 | 平成31年2月9日(土)、10日(日) |
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会場 | 国連大学(東京都渋谷区) |
主催 | 全国ユース環境活動発表大会 実行委員会(環境省、独立行政法人環境再生保全機構、国連大学サステイナビリティ高等研究所) |
後援 | 読売新聞東京本社 |
協力 | 環境省地方環境パートナーシップオフィス(EPO)、地球環境パートナーシッププラザ(GEOC)、ESD活動支援センター |
協賛 | キリン株式会社、協栄産業株式会社、SGホールディングス株式会社、三井住友海上火災保険株式会社 |
全国大会の模様は、平成31年3月に発行し全国の約5000高校等にお送りする「環境Magazine 全国ユース環境ネットワーク VOL.8」に掲載予定です。また、大会に応募していただいた全ての団体を含む、全国の高校生の164団体の環境活動を「全国ユース環境活動事例集2018」でご紹介する予定です。