全国ユース環境ネットワーク事務局は、持続可能な社会の実現において重要な役割を担うユース世代の環境活動を促進するための事業の一環として、全国各地で研修やセミナーを開催しています。
今回は、「持続可能な社会」について学び、ユース世代同士の交流を促す機会として、『近畿地区大学生SDGsセミナー』を開催しました。近畿地区において環境活動にいそしむ4団体・14名の大学生にご参加いただきました。
講師:パナソニック株式会社アプライアンス社 人事・総務センター 國松志帆氏
「社会や人々の為になる商品などを作ろうと思って、事業活動をしている」「しかし、事業活動や産業の発展が、自然を破壊し、人間の幸せを取り去るような事があってはならない」というSDGsの理念にも通じる、創業者松下幸之助のことばをご紹介いただいたうえで、該社のSDGsへの取組みについてご説明いただきました。
ソーラーランタンの寄贈や工場周辺の自然環境保全といった「地域・社会への直接的貢献」や、省エネ・創エネ・蓄エネを実現する環境技術といった「商品・サービスを通じた貢献」などについてのお話がありました。
講師:特定非営利活動法人いけだエコスタッフ 佐々木康之氏
「地域循環共生圏」の概念もふまえた、地域に根差したSDGs活動の事例として、(1)3R (2)再生可能エネルギー (3)環境学習 (4)地球温暖化防止の取り組みについてご紹介いただきました。
写真や動画が多く、いずれも身近な内容であったため、地球規模の目標であるSDGsが、自分たちの普段の生活や活動とも密接に関係していることを実感できた講演でした。
団体の枠を超えて3つのグループに分かれ、そこに講師や事務局も加わり意見交換を行いました。日頃の活動内容や現在関心のあることなどを共有したうえで、自身の活動とSDGsとの接点や今後の活動の発展可能性などについて考えました。ひとグループの人数が多すぎなかったこともあり、終始和やかな雰囲気の中、活発な質疑応答や議論が行われました。
各講演や意見交換会など一日のプログラムを通して感じたこと・考えたことをふまえ、今後やってみたい活動やチャレンジしたいことなどを「SDGs宣言」としてまとめ、各学生団体ごとに発表しました。
いずれの発表も、当日の学びや気付きを活かした具体的な宣言で、かつ若い学生らしい明るく前向きなものでした。
SDGsや「地域循環共生圏」についてあまり詳しくないという学生さんがほとんどでしたが、企業や民間団体の実践的な取組みを学び、視点の異なる仲間達と議論することで、SDGsを“自分事”として捉えられるようになったと同時に、SDGsを自身の活動に落とし込んで具体的に行動していくヒントを見つけてもらえたようです。
SDGs、地域循環共生圏の達成には、各地域での環境活動、そしてその担い手であるユース世代の活躍が不可欠です。全国ユース環境ネットワーク促進事業は、今後も高校生・大学生と一緒に、SDGs、地域循環共生圏の達成に向かって取り組んで参ります。
ご参加いただいた大学生の皆さん、ありがとうございました!