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A1-01 循環市場拡大に資するプラスチック情報流通プラットフォームの研究開発

研究開発責任者

撫佐 昭裕(日本電気株式会社)

研究開発概要

欧州各国をはじめとする先進国では、サーキュラーエコノミーの実現に向けた取り組みが加速している。我が国においてもサーキュラーエコノミーを支える仕組みやシステムの整備が急がれており、本研究開発プロジェクトでは、プラスチックにおける素材開発、製品製造、流通、回収、分別等の物質の流れを管理・可視化するプラスチック情報流通プラットフォーム(PLA-NETJ)を開発する。

中間目標として、欧州におけるELV規則案への対応を第一優先として、本SIP課題に参画している機関の協力のもと、本プロジェクトで開発したPLA-NETJを用いて、Minimum Viable Product(MVP)における有効性を実証し、X to Carにおけるプラスチック素材の管理・可視化へ繋げる。また、国内外のデータスペースとの連携においては、相手側の開発状況に応じて設計・開発を進めていく。最終目標として、PLA-NETJの機能強化版を開発して、動脈・静脈の流れについて有効性を実証し、また、プラスチック以外の素材にも活用できることも示していく。

進捗・成果

欧州のデジタル・プロダクト・パスポートを調査し、PLA-NETJの概念設計を実施した。PLA-NETJは、トラスト機能、データ管理機能、アプリケーションの三層構造からなるシステムとし、また、データの分散管理を前提に検討を進めた。研究開発概要(図1)に概念図を示す。図1では、各企業にPLA-NETJが配置され、各企業のデータを管理する。そして、各PLA-NETJは相互に接続され、企業間のデータ参照が可能な構成になっている。

プラスチック情報流通プラットフォーム プラネットジェイの概念図。プラスチックの循環をデジタル情報で接続する。

図1.PLA-NETJ(プラスチック情報流通プラットフォーム)の概念図