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A2-01 プラスチック情報流通プラットフォームの要件定義・ルール形成

研究開発責任者

樹 世中(株式会社野村総合研究所)

研究開発概要

欧州におけるDPP要件に関する規則・規定等を踏まえた上で、日本のプラスチック動静脈連携に必要となるデータフォーマットの在り方やデータ利活用に係るセキュリティ、データへのアクセスコントロールなど、関連するルール形成を実施する。ルール形成にあたっては、広く産官学の各ステークホルダーの議論や意見集約を踏まえることと並行して、既に構築されつつある個社トレーサビリティシステムや本研究開発プロジェクトと並行して開発が進む「PLA-NETJ」を活用し、実際のサプライチェーンにおいて再生プラスチック製造・利用とデータ連携に関する実証により、ルールや要件を実態に即したものとし、「PLA-NETJ」の実効性を高める。また、「PLA-NETJ」の利活用促進や、既に開発が進むバッテリーパスポートや他のDPPとの整合や接続性を高めるため、ガイドラインを作成・開示と更新を行う。

ガイドライン0次案(令和7年1月)はこちら(PDF、1.4MB)PDF

ガイドライン0次案の英語版(令和7年3月)はこちら(PDF、2.0MB)PDF

ガイドライン(ディスカッションペーパー)に関する
ご意見・お問い合わせについては、下記へお願いいたします。

株式会社野村総合研究所
サステナビリティ事業コンサルティング部
プリンシパル 樹 世中
sip-ce[]nri.co.jp
※[]は@に変換ください

進捗・成果

令和5年度は、動静脈の各プレイヤーおよび業界団体へのヒアリング(計24件、うち静脈11件、動脈6件、自治体2件、業界団体4件)を実施して「1.ニーズ把握」を行い、ガイドラインに盛り込むべきデータ項目およびその提供者と閲覧者を一覧化した上で、データ利活用シナリオやデータ取扱上の課題(取得・開示の可否・条件など)について検討が必要な箇所を整理した。また、関係省庁を招聘してデータフォーマット要件定義会合を実施し、ガイドライン0次案の策定に向けた論点と産学官連携のあり方について議論を行った。なお3月末には、ヒアリングに協力いただいた業界団体と動静脈プレイヤーを招聘した合同会議を実施した。

令和6年度は、令和5年度に実施したヒアリングによって得られたデータ項目やニーズ・課題などの要素をもとに、シナリオ分析や要素の整理を実施した。整理にあたっては、研究開発プロジェクトA1-01のPLA-NETJ開発や、A2-02の再生プラスチックのマッチングアプリ開発において検討されているデータ項目とのすり合わせを行い、区分や用語の統一化などを図った。また、欧州動向等の調査も継続的に行い、整理した内容に対して適宜反映を行った。
 さらに、これらの整理を行ったガイドライン(ディスカッションペーパー)をもとに、経済産業省、環境省、デジタル庁との議論を行い、関係省庁の取組等との齟齬や重複がないことを確認し、ガイドラインの方向性について合意形成を行った。

令和7年1月には、本ガイドラインを「ガイドライン0次案」として取りまとめて一般公開し、広く意見を募集する。

プラスチック情報流通プラットフォーム プラネットジェイの要件定義の流れ。既存の規制等の調査や実証実験を通して、プラットフォームのガイドラインを作成する。

図1.研究期間全体の実施概要