C1-10 容器包装由来再生樹脂の家電適応実証
研究開発責任者
松田 源一郎(パナソニックホールディングス株式会社)
研究開発概要
当社グループでは、「商品から商品へ」をコンセプトに、使い終わった商品から取り出した資源を活用するプラスチック循環の取組を推進してきた(図1)。
図1 パナソニックグループの樹脂循環取組の流れ
更なる資源循環への拡大に向けて、リサイクルの重点分野である容器包装等の再生プラスチックに着目した。容器包装等ではプラスチックの使用量が多く、寿命も短いため、多くの廃プラスチックが排出されている。そこで、本SIPプログラムを通じて、新たなリサイクルモデル「容器包装 to 家電」の社会実装を目指す。ただし、容器包装の再生プラスチックは、家電由来と比較して、異物混入や多層構造、着色、匂いなどの課題があり、性能面での工夫が必要で、その特性も安定しにくい傾向がある。
そこで、下記の3点の評価・検証を通じて、「容器包装 to 家電」の社会実装に向けて課題解決に取り組む。
取組み〔1〕 物性特性評価(材料組成、特性、匂い成分、外観などの評価)
取組み〔2〕 改質処方の開発(家電製品に適用可能な改質処方の開発)
取組み〔3〕 家電製品への適用(家電製品部品における成形性等の生産プロセス評価、品質評価)
2025年度は、取組〔1〕の物性特性評価を実施し、容器包装の再生プラスチックの基本特性を把握する。
進捗・成果
2025年度では、家電に適用可能性がありそうな、容器包装の再生プラスチックを調査し、複数リサイクラーから提供された再生プラスチック5品種を対象に、材料組成、機械特性、熱特性等の基礎物性評価を完了した。その結果を踏まえ、特性の異なる複数材料を抽出し、5種添加剤について、3水準の配合条件によるマトリックス検証を実施した。これにより、材料ごとの改質有効性および適用上の限界が明確化された。
一方で、ブロックPPへのPE混入やランダムPPの存在が物性安定化を阻害する要因である可能性が化学分析(NMR、GPC分析等)の結果から示唆されており、今後はバージン材との複合やPE/PP相溶化剤の適用による改善余地について検証を進める。

