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未来をつくる、環境教育 No.53 2022年9月発行

地球環境基金便り No.53 (2022年9月発行)

special interview 若い世代の「環境意識」ってどうですか?

Special Interview 若い世代の「環境意識」ってどうですか?現在高校3年生の鈴木福さん。近年、SEGsをテーマにしたイベントや番組でも活躍中です。10台が考える環境とは?リアルな思いを伺いました。

鈴木 福FUKU SUZUKI

2004年6月17日、東京都生まれ。1歳で芸能活動を開始。子役として数々のドラマ・映画に出演しているほか、歌手デビューも果たす。2022年9月上演の舞台『きっとこれもリハーサル』に出演予定。

鈴木福さんの環境活動について教えてください。
いろんな人の話を聞いて「知る」ことが今、僕ができる環境活動

いろんなことが環境とつながっていた!

僕が最初に地球環境の問題を意識するきっかけになったのは、2019年、中学1年生の時に参加した「SDGs MIRAI KAIGI」のプログラムの一つ「SDGsこどもサミット」に参加したことでした。それまで、MDGsやSDGsについて「授業で言葉だけは聞いたことがある」くらいの知識しかなくて。そこからそれぞれの目標についてや、どんな目的をもって取り組むのかなど、具体的な内容を知っていきました。その後、高校でSDGsに関する課外活動があって、実際にSDGsに取り組んでいる企業や個人の方の話を聞く機会があり、興味が増していきました。

海洋ごみをリサイクルしてものづくりをしている方のお話を聞いたときに、一気にSDGsが身近に感じました。環境を守ることと、物を作って売ることは、別の分野ではなくつながっているんだ!って。それは福祉や教育など、ほとんどの物事に対しても同じように言えると思ったら、すごく面白いなって感じたんです。

高校生の多くは環境にあまり興味がない……

学校でSDGsについて教わりますが、教室にいる9割の人は、正直あまり興味はない……と思います。それがリアルな姿かな、と。学校全体の取り組みとして、ペットボトルのキャップやコンタクトレンズのケース回収などはやっていますが、やっぱり「SDGs・環境問題=勉強」っていうイメージが強くて。なかなか自分のこととして興味が持てないんですよね。なので、もっと身近に思える事柄と関連づけられたら、知ろうとするきっかけになるし、それが結果的に環境に配慮することにつながるんじゃないかなと思います。

それに、僕自身もSDGsや環境問題に対して「ちゃんとやってます!」と言える自信はないです。もちろん意識はしていますが、生活をいきなり変えるのは難しいし「ちゃんとやらなきゃ」っていうより「未来のためにした方がいいなら、した方がいい!」の精神です。その上で僕が一番重要視しているのが「知る」こと。それは、こうしたインタビューの場で間違ったことを言いたくないというのもありますが、知っているからこそ気付けたり、行動できたりすることがあると思います。今いろいろ知っておくことが、きっとこの先どこかでつながって、役に立つのだろうと感じています。なので、今は仕事でもプライベートでもいろいろな人に話を聞くようにしています。番組などを通じて身近なSDGsの現場を見に行く機会があるのも、本当にありがたいです。僕自身が学べる場でもありますし、それらを見た人たちが少しでもSDGsに興味を持ってくれたらうれしいです。

流行りじゃなく当たり前にやるのがかっこいい

自分がいる芸能界でも知らなかった取り組みがたくさんあって。特に印象的だったのが、紙(資源)の削減のために、今は昔に比べて台本の準備稿を刷る部数を減らしているそうなんです。知らなかったので、驚きました。こういう小さな陰の努力を当たり前のようにやっているのって、かっこいいなと思います。SDGsとか環境活動って流行りじゃなくて当たり前にならなきゃいけないことですよね。当たり前のことを当たり前にやるってかっこよくないですか? 今僕たちは、さまざまな問題を抱えつつも、環境や世界をより良くしていく過程の中心にいるなと感じます。その過程を見てみたい、知りたいというのが、僕の原動力です。自分が経験したことや見てきたこと知ったことを、これからもどんどん発信していけたらと思っています。

18歳の鈴木福さん。未来をどう見ていますか?
2030年以降も大事

SDGsは2030年までに達成を目指す目標で、僕はその時、26歳。でも、期限を迎えたからと言ってそこで終わりではなくて、その頃にはまた新たな目標ができているだろうと思います。遠いようで近い未来だからこそ、今から2030年以降も見据えて考えていくことが大切だと思っています。

気になる環境分野はありますか? 伝統文化がSDGsにない

SDGsには「伝統文化」的な目標が立っていないですよね? 僕の両親や祖父母は和楽器の仕事をしていますが、そういった伝統文化は世界中にあります。持続してきた期間が長ければ長いほど、環境を壊してこなかったとも言えるのかなって。それらを守ることも持続可能な社会につながるんじゃないかなと思ってます。

鈴木家の環境アクションは? 食べ物を残さない

小学生や中学生の妹、弟たちも学校でSDGsについて習っているみたいです。家でも「食べ物を残さない」ことを意識していて、当たり前のことだけれどすごく重要だし、彼らもそれがSDGsにつながるのを知っています。自宅には太陽光パネルがついていますし、地域の植樹にも参加しています。父がいつも僕らのことを本当によく考えてくれていて、いつも先を、未来を見ているんです。未来を見る大切さは、両親の姿から学んだ気がします。

若い世代が環境問題を意識するためには?

環境の情報を集めたプラットフォームを!

僕が感じるのは、知りたい情報を得るのが難しいということ。調べようと思っても、どう調べればいいのかわからない。どこかにあるのかもしれないけれど、目に触れる場所にない。もっと身近に環境情報をまとめた、プラットフォームみたいなものがあるといいですよね!

鈴木福さんの環境活動ニュース

[左]鈴木さん愛用のスニーカーのひとつが、リサイクル素材を使ったNIKEの「スペース ヒッピー」。「環境に配慮していることもそうですが、じつを言うと、単純にデザインが好きなんですよね(笑)。そういうミーハーな部分から入っていくのもアリだと思います!」
[右]中京テレビ『鈴木福のしあわせ羅針盤』では月に1度(木曜日)、SDGsに取り組むさまざまな現場を取材している鈴木さん。見聞きするだけでなく、体験しながらレポートしています。

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鈴木福さん

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