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地域循環共生圏 No.55 2023年9月発行

地球環境基金便り No.55 (2023年9月発行)

We are 環境 Player! #03

「若手プロジェクトリーダー研修」の卒業生たちがきっと、環境団体を引っ張る存在になっていく。

公益社団法人日本環境教育フォーラム(JEEF/ジーフ)は、1987年、子どもたちにもっと自然体験を!という思いで開催された「清里フォーラム」をきっかけに活動を開始し1992年に団体を設立。翌年からさまざまなプロジェクトで、地球環境基金の助成を受けています。私は2014年に入職し、バングラデシュでの自然体験プログラムの開発・実践など、海外を専門に活動してきました。2019年、30歳の時に事務局長に就任。現在は、資金調達やネットワークづくりに奔走しています。団体の高齢化は業界共通の課題です。JEEFも私を含め若手がしっかりバトンを受け取ってつなげていきたいと思います。

公益社団法人
日本環境教育フォーラム
加藤 超大さん

じつは私が初めて書いた助成申請書が地球環境基金でした。「若手プロジェクトリーダー研修(通称:PL研修)」の第1期生募集にも応募したのですが、残念ながら落選。5年後に再トライし、念願かなって第6期生として2019年から3年間の研修プログラムを受けることができました。PL研修は、とても刺激的な時間でした。ふだん自分が身を置いている環境教育分野とは異なる分野で活動している人たちとつながれたことが、最大の財産です。
研修では、約10人の同期はもちろん、4期、5期の人たちとも知り合うことができ、幅広いネットワークができました。今でもSNSでつながっていて、何かあった時に「そうだ!あの人に聞いてみよう」と連絡することがあります。

研修プログラムは「対話」が多く、言語化することで自分の中でさまざまなことが整理されていきますし、アウトプットすることで別の角度から意見をもらうことができます。ひとりでは気づけなかった発見がたくさんありました。本当にいろんなタイプの人がいることもわかりましたし、自分がどんなタイプなのかもよくわかりました。環境活動はOJT(実務・現場の教育)で学んでいくので、こうした座学で学ぶ機会はとても貴重です。日々の活動が忙しく、なかなか集中して学ぶ時間がとれないので、ありがたかったです。講師陣の顔ぶれも魅力的でした。教えてもらった自己分析の方法や、コミュニケーションを活性化するための場づくりなど、研修で自分が体験したことを、そのまま団体のマネジメントにも活用できました。私にとっては、研修期間中に事務局長を引き継いだので、なおさら役立ちました。

JEEFとしては、誰ひとり取り残さない環境教育を提供するために無償キャンプなどを開催しながら「自然っていいな、大事だな」と感じる自然体験の機会を、すべての子どもたちに平等に、広げていきたいです。それと並行して、NGO・NPOで働く人がしっかり生計を立てられる業界にしていきたいとも思っています。やりがいや、やる気に支えられているだけでは団体そのものが持続可能ではありません。この道を選んでも、結婚も子育てもしていけるように。まずは自分の団体から組織運営を見直し、変えていきたいと思っています。
世の中が「環境」に目を向けている今、私たちのような市民団体がそこに機能していけるかどうかは重要です。それが団体存続にも関わってきます。PL研修を卒業した人たちが、きっとこれからそれぞれの団体を牽引していく存在になっていくと思うので、出会った仲間たちと一緒に、地球環境はもちろん、環境業界も良くしていきたいですね。

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