
地球環境基金便り No.57(2024年12月発行)
未来を担う環境人材を育む、ERCAの「全国ユース環境ネットワーク促進事業」にご寄付をいただいている、東芝プラントシステム株式会社さまにお話を伺いました。
東芝プラントシステムは、東芝グループの一員として、発電所や産業プラントなどの設計・施工・試運転を担っている会社です。「技術で社会課題を解決すること」を使命に、主に、エネルギーとインフラという2つの事業を通じて、環境保全にも取り組んでいます。
火力、風力、原子力、太陽光などあらゆる発電に携わっていますが、近年は、化石燃料に代わる水素やアンモニアを利用する発電にも力を入れています。発電で発生するCO2をその場で分離・回収する最新技術の実証をはじめ、次世代エネルギー開発に貢献しています。
データ分野においては、センサーを使って、老朽化した構造物のさまざまなデータを集め、劣化や損傷を分析し、安全に修理・改善するシステムを開発中です。新しい技術で新しいものを造るだけでなく、新しい技術で保守管理して使い続けることも、環境を守る大きな力になります。
以前よりさまざまな寄付活動をしてきましたが、会社として寄付を行うだけでなく、従業員一人ひとりがサポートに参画している意識を持つことが重要です。そこで、2019年より「従業員参加型寄付制度」を導入しました。希望する従業員が給与・賞与からの天引きで積立募金できるシステムで、毎年、自然環境保全、科学技術・文化振興、社会福祉施策、次世代育成支援の4分野で寄付を行っています。
これまで「次世代育成支援」として、海外の小学校建設などをサポートしてきましたが、国内に目を向けたところ、ERCAの「全国ユース環境活動発表大会」に出会いました。全国の高校生たちが日頃から熱心に環境活動やSDGs活動に取り組み、自律的に環境保全を進め発表する活発な様子を知り、寄付を決めました。自分の頭で考え、トライ&エラーを繰り返しながら頑張る若い方たちの背中を、少しでも押してあげることができればうれしいです。12月には、審査員として地方大会にも出席する予定です。皆さんの姿に刺激や元気をもらえることを、楽しみにしています。
私たちも建設・エンジニアリングの会社として、環境のため、社会課題を解決するために「何ができるか?」を常に考え、若い方たちに負けないよう、技術とひらめきを武器に、いっそう頑張りたいと思います。
東芝プラントシステム株式会社