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いつもの行動チェンジ! No.57 2024年12月発行

地球環境基金便り No.57(2024年12月発行)

We are 環境 Player!

若手PL研修の新11期生に聞きました

地球環境基金では、環境人材を育てる「若手プロジェクトリーダー研修」を実施しています。

特定非営利活動法人
西中国山地自然史研究会
八木 洸也さん

 広島県の北広島町にある芸北(げいほく)高原の自然館という小さな博物館を拠点に、西中国山地の豊かな自然環境・里山文化の保全に取り組んでいます。
 主な活動は、自然観察会などの教育活動や、モニタリング調査などの調査研究活動、芸北せどやま再生事業や芸北茅プロジェクトといった保全活動などを行政、研究者、地域住民のみなさんと連携しながら行っています。

 若手PL研修では、たくさんの刺激をもらっています。なかでも価値観ワークが印象に残っています。同じ環境という分野にいても、みんな経験してきたことや考え方の軸がまったく違い、相手を知ることで、自分のことも見えたように思います。悩みや課題を共有できる同期がいることが自身の活動のモチベーションにもつながっています。
 また、私たちの団体では現在、ボランティアの人手不足が大きな課題となっており、プロジェクトの全体を捉え、関係人口を増やすための新たな仕組みやプラットフォームを構築する能力が必要だと考えています。
 課題解決のためにも、この研修期間中に、さまざまなステークホルダーと連携するためのコミュニケーション能力や、各々が能力を最大限発揮できるようなファシリテーション能力、プロジェクトを成功に導くための論理的思考力を身に付けたいです。


一般社団法人
MIT
仲本 光寿さん

 一般社団法人MITは、生物多様性×地域創生×共創型事業によりイノベーションを起こすことで、自然共生社会を目指す地域づくり団体です。私は主に「いきもの多様性コーディネーター」として、やんばるプロジェクトを担当しています。
 新事業として、年間通じて観察できる「チョウ」を教材にして、身近な里山の生物多様性を主体的かつ自律的に学べる教育プログラムを開発・提供しています。目標は、誰もが自分の好きな身近な自然やいきものを自分の言葉で語り、やんばるの魅力を国内外に発信し活躍する。そんな地域人材を増やすことです。

 団体活動の課題は、地域の「若手リーダー」の不在です。研修を通じて、まずは自分自身がプロジェクトリーダーとして必要な知識・能力・考え方を身に付け、地域の若手人材を育成できるように成長していきたいです。
 研修前は不安や緊張もありましたが、同期ともすぐに打ち解け、活発な議論を交わしています。プロジェクト進行に重要なステークホルダーの洗い出しや、プロジェクトの全体像、ミッションの再認識もできました。少人数なので意見交換もしやすいため、今後もお互いの状況をシェアしたり活動事例を共有したり、切磋琢磨(せっさたくま)しながらスキルアップしていきたいと考えています。

一般社団法人
ICERC Japan
石塚 誉子さん

 私たちは1991年の設立以来、イルカ・クジラを入口とした「教育(分かりやすく伝える)」「リサーチ(正しく知る)」を通じて、自然の素晴らしさ・大切さを伝える活動などを行っています。2005年の『愛・地球博』出展以降は、イルカ・クジラの生態や、彼らを取り巻く自然環境について分かりやすく伝える教育プログラムに力を注いでいます。
 研修参加前は、どんな人たちがいるのだろうと少々身構えていました(苦笑)が、私たちの団体と同じく「人と自然の共生」を描いている方ばかりで安心しました。

 正解ややり方を押し付ける研修ではなく、自分自身が行っているプロジェクトの核となる部分に問いかける場面が多かったので、正直、驚きました。短時間で思考することには苦労しましたが、研修後もしばらくあの思考の渦が止まらず、とても充実した時間でした。
 私たちの団体は長年続いており、組織内の体力もそれなりにありました。しかし、時代が変わり、運営やサポートのメンバーも変わっていき、数年後を見据えたときに、これまでの力に頼ってばかりではいずれ活動を継続できなくなると危機感を覚えるようになりました。
 これまでの経験や力も活かしながら、3年間の研修を通じて、組織を運営する能力、問題解決へと導く力を身に付けたいと思います。

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