成人ぜん息の基礎知識 健康な人と変わらない日常生活を送れるようになること

実践編ぜん息をコントロールする

災害時の備え

災害時には、粉じんなどによる大気汚染や薬の紛失、心理的ストレスなど、ぜん息を悪化させる危険が増え、発作が起こりやすくなります。事前の備えが肝心です。

ここがポイント!

  • ふだんからぜん息のコントロール状態をよくしておくことで、災害時に発作を起こすおそれが少なくなります。
  • 一般的な災害備蓄品に加え、長期管理薬や発作治療薬の備蓄も必要です。
  • 災害時には、発作の引き金となるものを避け、ふだん使っている長期管理薬は続けてください。

災害への備え

ふだんからぜん息のコントロール状態をよくしておきましょう

日ごろから気道の炎症を抑える長期管理薬をきちんと使用し、ぜん息の状態をよくしておくことが重要です。ほこりや煙などの刺激で発作を起こすおそれが少なくなります。

非常持出品、備蓄品を準備しておきましょう

一般的な非常持出品、備蓄品に加え、医師に相談して以下のものを準備しておくと安心です。

  • 常用している長期管理薬、発作治療薬、飲み薬などをできれば2週間分
    使用期限を確認し、ふだんは古いものから順に使っていく。
  • ネブライザー(バッテリーなどの部品も)やスペーサー
    部品などはひとまとめにしておき、すぐに持ち出せるようにしておきましょう。
  • 通院している医療機関の連絡先や病状・薬の名前を書いたメモ、お薬手帳

発作が起きたときの対応を覚えておきましょう

発作が起きたときどうしたらよいのか、使う発作治療薬の名前や使い方などを確認し、覚えておきましょう。

災害時の対応

避難所などで避難生活を送る場合、症状を悪化させないようにするため、以下の点に注意しましょう。

長期管理薬は毎日続ける
ふだん使っている長期管理薬は毎日続けましょう。もし手元に薬がない場合は医療スタッフに相談し、手に入れましょう。
ネブライザーが使用できない場合は、スペーサーを使用します。スペーサーが手に入らない場合、紙コップの底に穴を開けると、スペーサーの代わりになります。
夜中に何度もせき込んだり、発作が出る場合は医師に相談しましょう。
発作の引き金になるものを避ける
布団や毛布にはダニがいることが多いので、布団の上げ下ろしの際には外に出るなど、できるだけほこりを吸い込まないようにします。天気のよい日に布団を干すと、ダニを少なくすることができます。
たき火、蚊取り線香の煙、たばこの煙など発作の引き金になるものは避けましょう。また、がれきからはさまざまな有害粒子が飛び発作の原因となることがあります。常にマスクを着用しましょう。
周囲にぜん息であることを伝える
強いぜん息発作は命にかかわることもあります。周囲にぜん息であることを知らせておき、発作が起こったときなどは協力してもらえるようお願いしておきましょう。

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