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地球環境基金便り No.49 (2020年9月発行)

助成活動レポート Field Voice
認定特定非営利活動法人 ICA文化事業協会

生徒の植林活動をきっかけに、
地域の人々の意識が変わっていく

地域の協力が活動の輪を広げる

活動の大きな課題となっているのが水の確保です。もともと自然環境の厳しい地域のため、植樹した苗木の活着率には灌漑用水の有無が大きく影響します。昨年の活着率は水がある学校で70%、水が学校になく水汲みが必要な学校では30%と大きな差がありました。今後は、水がない学校には近くの集落からパイプで水を引くなどの解決策を検討する予定です。

写真1

お話を伺った佐藤静代理事長

本事業終了後も現地で活動を継続していくためには、地域住民の理解と協力が不可欠です。そこで保護者や地域のリーダー等を対象に地域開発研修を開催。地域の課題や緑化活動の重要性について共に話し合うことで、住民の間に少しずつ「自分たちの村の問題を解決するためには、自分たちが中心になって取り組むべきだ」という意識が芽生えてきています。また現地の農業省との連携も重視し、職員の人材育成に協力してきた結果、現地にも資器材の手配やスケジュール管理など活動の中心的な役割を担える人材が育ってきています。

地域住民はもちろん、行政ともさらに連携を強化し、イシンヤ地区での活動定着のみならず周辺地域へも活動が波及するよう取り組んでいきます。

2,627人が参加、5,000本を植樹

イシンヤ地区の4つの学校と村で、一年間にモリンガやマンゴー等計5,000本を植樹。学校だけでなく地域住民への啓発を考え、保護者や学校職員、地域行政職員、地域グループ等に植林活動と環境教育を実施しました。

アグロフォレストリーで野菜栽培

アグロフォレストリーは植林と農牧業を有機的に組み合わせる活動。研修には一年間で生徒や保護者、学校職員等が2,320人参加。ほうれん草や玉ねぎ等が給食で提供され、「生徒の栄養状態が改善した」と喜ばれています。

地域開発研修を開催

4つの村の地域リーダーと学校職員、農業省や地域行政職員等の計50人が参加。研修を経て住民間の信頼関係が強固になり、問題意識が共有されたことで、さらに活動が広がりつつあります。

認定特定非営利活動法人
ICA文化事業協会(ICAジャパン)

活動名
ケニア半砂漠地域にあるイシンヤ地区の学校での環境教育を兼ねた植林緑化活動
所在
東京都世田谷区
URL
https://www.icajapan.org/
SDGsの目標
  • 02 飢餓をゼロに
  • 13 気候変動に具体的な対策を
  • 15 陸の豊かさも守ろう
  • 16 平和と公正をすべての人に
  • 17 パートナーシップで目標を達成しよう

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